
エピジェネティックな変化
指示書が読み違えられる
どの細胞も同じ本を持っていて、しおりのセットが、肝臓の細胞には肝臓の章を、皮膚の細胞には皮膚の章を読むように指示しています。年月とともに、そのしおりがずれていきます。細胞は、自分のためではないページを読みはじめ、間違った場所で間違った仕事をするようになるのです。
ここは、最前線がいちばん騒がしい分野です。動物では、しおりを本来の場所に戻すことに成功しているからです。人ではまだ治療法にはなっていません。今それを売っている人は、エビデンスより先走って売っているのです。今すぐ手にできるのは、地味でも確かなことです。睡眠、運動、たばこを吸わないこと。測定してみると、どれもずれの進みが遅いことと結びついています。
ひとことで言うと
どの遺伝子のスイッチを入れるかを決める化学的な目印が年齢とともにずれ、細胞は自分が属する組織としてのアイデンティティを失っていきます。